笠置シヅ子さんの戦前収録とみられる貴重なフィルム発見

東京, 03月11日 /AJMEDIA/

「東京ブギウギ」などのヒット曲で知られ、ブギの女王と呼ばれた笠置シヅ子さんが歌う姿を戦前に収録したとみられるフィルムが発見されました。専門家は戦前の笠置さんの映像は極めて珍しく、当時の音楽のショーを知るうえで貴重な映像だとしています。

笠置シヅ子さんの映像は神戸市にある神戸映画資料館が収蔵品を調査する過程で見つかりました。

フィルムは劣化していたため、資料館が修復し、デジタル化したうえで、日本の大衆音楽の歴史が専門の大阪大学の輪島裕介教授が詳しく調べました。

その結果、戦前に笠置さんが所属していた松竹楽劇団のメンバーが登場するほか、披露された曲の制作時期などから、1939年の終わりから1940年のはじめにかけて収録されたとみられることがわかったということです。

当時、笠置さんは20代で、映像では日本を代表する音楽家の服部良一さんが初めて笠置さんのために作詞と作曲を手がけた「ラッパと娘」を、スイングのリズムとトランペットの演奏にのって勢いよく踊りながら歌っています。

輪島教授によりますと、笠置さんの曲の多くはレコードが残っていますが、戦前に収録された映像は極めて珍しいということです。

輪島教授は「笠置さんの戦前の最盛期のパフォーマンスを収めたという点では、現時点では唯一無二と言っていい。『ラッパと娘』でのトランペットとの掛け合いの動きや表情が本当に魅力的で、笠置シヅ子という人が実演の中から出てきたことを強く裏付けている。さらに、当時の音楽のショーがどのようなものだったのかを知るうえでも重要だ」と話しています。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts