5月に歌手引退の橋幸夫さん 自身の名前と歌の“継承者”募集へ

東京, 1月13日, /AJMEDIA/

ことし5月で歌手活動からの引退を表明している歌手の橋幸夫さんが、自身の名前と歌を継いでくれる“継承者”を募集すると発表しました。

これは、ことし5月に歌手としての活動から引退することを表明している橋幸夫さんと所属事務所が12日に東京都内で記者会見を開いて発表しました。

それによりますと橋さんの歌手活動引退後に「橋幸夫」の名前とともに「潮来笠」をはじめとする橋さんの楽曲を受け継いでくれる継承者の歌手を来月、オーディションを開いて選ぶということです。

合格者は男女問わず最大3人までの予定で、合格者には「橋幸夫」の最後の「夫」の漢字1文字を変えた「はしゆきお」の名前で歌手活動をしてもらうことを考えているということです。

橋さん自身も今の名前で歌以外の芸能活動は続ける方針で合格者には直接指導を行うということです。

募集を決めた理由として橋さんは、自分を育ててくれた恩師の作曲家たちの楽曲が歌われなくなることが申し訳なく感じたためとしていて橋さんは「私のものまねではなく、しっかりと歌を歌える人を選びたい。名前も継ぐとなると難しいことも多いと思うがそこを戦って欲しい。期待しています」と話していました。
音楽評論家 “歌手にとって選択肢を広げることに”
音楽評論家の富澤一誠さんは、橋幸夫さんが継承者を募集することについて、「過去に例が無かった訳ではないものの、歌手の世界で、橋さんのようなビックネームの人が継承者を募集するという発想は無かった。ただ、落語家や歌舞伎俳優では当たり前なので、歌も文化の一つと考えればそうした発想が無いことがおかしかったとも言える」と話しました。

そして、「以前は、舞台に立っていたくても人気がなくなって自然に引退するというのが一般的だったが、実力のある歌手が増えて、自分で思ったように歌えなくなったと感じて、みずから引き際を考えるケースが増えている。そうした歌手にとって、橋さんの行動は選択肢を広げることになった」と指摘しました。

そのうえで、「楽曲は、歌手本人が歌うのをやめた段階で『懐メロ』と呼ばれるようになるが、今はカバーも常識で、若手の歌手がカバーして次の世代に伝えていける。橋さんの場合は名前も預けるので、その実績や思いも受け継いでいく必要があり、覚悟が必要になるが、新しいエンターテイメントとして楽しみに見ていきたい」と話していました。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts