儒学者 荻生徂徠に関する資料約150点 東京大学に寄贈

東京, 5月16日, /AJMEDIA/

幕府に対して経済や人材登用などについての斬新な考え方を説いた江戸時代の儒学者、荻生徂徠に関するおよそ150点の資料が東京大学に寄贈され、研究が進められることになりました。

荻生徂徠は8代将軍の徳川吉宗に意見を求められ、身分にとらわれない人材登用の重要性などを説いた江戸時代の儒学者で、多くの知識人に影響を与えました。

子孫の荻生家は、徂徠の死後、300年近くにわたっておよそ150点の資料を保管してきましたが、研究などに広く役立ててもらおうと、このほど東京大学駒場図書館に寄贈しました。
このうち中国の漢詩に注釈をつけた「五言絶句百首解」の草稿本には至る所に傍線や書き込みなどがあり、徂徠が行った推こうの過程をたどることができます。

また門人からの手紙なども残され、経済政策や、世間を揺るがした赤穂浪士への対応などについて独自の考えを持っていた徂徠の実像に迫る貴重な資料になると期待されています。
東京大学大学院総合文化研究科の高山大毅准教授は「今後の研究を通じて徂徠への理解が変われば、江戸時代の文化や学問についての見方が変わる可能性もある。資料の公開も目指していきたい」と話しています。

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