能登半島地震でできた段差か 震源域海底に2か所 東京大学など

東京, 04月01日 /AJMEDIA/

能登半島地震でできたとみられる海底の段差を、大学などの研究チームが2か所で発見しました。このうちの1つについて研究チームは海底の活断層の可能性があるとしています。

東京大学大気海洋研究所など13の大学や研究機関で作る研究チームは、学術研究船「白鳳丸」で能登半島地震の震源域の海底を、ことし3月に調査し、段差を2か所発見しました。

▼1つは珠洲市から北西に2.5キロ余り離れた水深73メートル、
▼もう1つは輪島市から北西におよそ3キロ離れた水深88メートルの地点で、
段差はいずれも1メートル未満とみられています。

このうち珠洲市沖の段差は、北東から南西に20メートル以上延びていて、断面に生物が付着していないことなどから、数か月以内にできたとみられ、今回の地震でずれ動いたとされる「珠洲沖セグメント」の影響を受けた活断層の可能性があるとしています。

また、輪島市沖の段差は、「猿山沖セグメント」と位置が重なっていて、「猿山沖セグメント」が動いたことで海底表面の堆積物がたわみ、段差ができたとみられるとしています。

研究チームは段差の周辺などから泥や水も採取していて、成分を分析することで、段差と今回の地震の関連や地震のメカニズムの解明につなげたいとしています。

東京大学大気海洋研究所の山口飛鳥准教授は「限られた範囲の調査で地形の変化が見つかったことは、能登半島の北部沿岸の海底でかなり変形が起きていることを示唆している。地震直後にできた海底の変形を捉えた例は世界的にもまれだと思うので、海底の活断層の解明につなげていきたい」と話しています。

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