科学や芸術の発展に貢献 京都賞 アメリカの電子工学者ら3人に

東京, 6月18日, /AJMEDIA/

科学や芸術の発展に貢献した人に贈られることしの京都賞は、大規模集積回路の設計でエレクトロニクス技術の発展に貢献したアメリカのカーヴァー・ミード博士など3人に贈られることになりました。

京都賞は、京都市の稲盛財団が科学や芸術の発展に貢献した人に贈る国際的な賞で、17日、3つの部門のことしの受賞者が発表されました。

▽このうち、先端技術部門には、アメリカ出身の電子工学者でカリフォルニア工科大学名誉教授のカーヴァー・ミード博士(88)が選ばれました。

ミード博士は、複雑な大規模集積回路を設計する新しい方法論を示し、コンピューターによる自動設計の仕組みを確立してエレクトロニクス技術や産業の発展に大きく貢献したことが高く評価されました。
▽また、基礎科学部門では、イギリス出身の集団生物学者でプリンストン大学教授のブライアン・グレンフェル博士(67)が選ばれました。

グレンフェル博士は、ウイルスの突然変異による進化の影響を踏まえて感染症の拡大や収束を予測する「ファイロダイナミクス」という方法論を示し、インフルエンザやデング熱などさまざまな感染症で、感染メカニズムの理解や効果的な予防法の提案などに大きな役割を果たしたことが評価されました。
▽思想・芸術部門では、インド出身の音楽家でタブラー奏者のザーキル・フセイン氏(71)が選ばれました。

フセイン氏は、インドの伝統の打楽器「タブラー」の奏者で、高い演奏技術とともに、世界中のさまざまなジャンルの音楽家と共演して新しい音楽世界を切り開いてきたことが高く評価されました。

各部門の受賞者にはそれぞれメダルと賞金1億円が贈られます。

授賞式や関連行事は、新型コロナの収束が十分に見通せないとして、去年に続いて中止され、受賞者による記念講演はことし11月にオンラインで配信される予定です。

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