カンヌ映画祭 是枝裕和監督の「ベイビー・ブローカー」上映

東京, 5月27日, /AJMEDIA/

世界3大映画祭の1つフランスのカンヌ映画祭で、最優秀賞を競うコンペティション部門にノミネートされた是枝裕和監督の作品が上映され、観客から大きな拍手が送られました。

カンヌ映画祭では26日、コンペティション部門で是枝裕和監督が初めて韓国で製作した映画「ベイビー・ブローカー」が上映され、是枝監督と、主演を務めた韓国の俳優、ソン・ガンホさんらも参加しました。

親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる、いわゆる「赤ちゃんポスト」に預けられた子どもを連れ去ろうとした男たちが思い直して戻ってきた母親に見つかり、成り行きから、育ての親になってくれる人を共に探す旅に出るという物語で、血縁ではない家族のあり方を問う作品になっています。

上映中、コミカルなシーンでは観客から何度も笑い声が上がり、上映が終わると観客は立ち上がって10分あまりにわたって盛大な拍手を送っていました。

観客の22歳の男性は「ほかの監督が扱わないような難しいテーマに取り組んだ感動的な映画でした。考えさせられる内容で、まさに映画に求めていることです」と話していました。

カンヌ映画祭で、是枝監督は2018年に「万引き家族」が、ソン・ガンホさんは2019年に主演を務めた「パラサイト 半地下の家族」がそれぞれ最優秀賞のパルムドールを受賞していて、実力派の監督と俳優による作品に注目が集まっています。

カンヌ映画祭は最終日の28日、パルムドールの受賞作品が発表されます。
是枝監督「温かい笑顔と拍手に包まれたいい時間だった」
公式上映後、報道陣の取材に応じた是枝監督は「ちゃんと笑うところで笑い声が聞こえて、隣のソン・ガンホさんと手を握り合ってよかったなという感じで、最後まで上映を僕自身も楽しめた。本当に温かい笑顔と拍手に包まれたいい時間だったと思う」と振り返りました。

その上で是枝監督は「海外で撮った経験を日本の中での映画作りにフィードバックして、何を変えていくべきなのか、何はそのままでいいのか、いろんなことを持ち帰りたい」と話していました。

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