アカデミー助演男優賞 トロイ・コッツァーさん 思いを語る

東京, 5月06日, /AJMEDIA/

ことしのアカデミー賞で作品賞に選ばれた映画「コーダ あいのうた」で耳が聞こえない父親役を演じ、聴覚に障害がある俳優として初めて助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーさんがNHKの取材に応じ、思いを語りました。

映画「コーダ あいのうた」で聴覚に障害がある俳優として初めてアカデミー助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーさんが、オンラインでNHKの単独インタビューに応じ、アメリカ式の手話を使って思いを語りました。

受賞についてコッツァーさんは「多くの犠牲を払い、難しい選択を迫られ、経済的に不安定なことも多い中でろう者の俳優として頑張ってきました。でも、それらがすばらしい結果につながりました」と喜びを語りました。

タイトルにもなっている「コーダ」とはろう者の親を持つ子どもを意味する略語で、コッツァーさんは家族で1人だけ耳が聞こえる高校生の娘に向き合う愛情深く、ユーモアにあふれた父親役を表情豊かな手話で熱演しています。

コッツァーさんは自身の演技について「私はたまたまろう者でもあるというだけで、どんな役でも演じることができる俳優です。手話には豊かな感情があり、伝えられることの幅も広い」と語りました。

そして、歌の道を志す娘の両親と兄をろう者の俳優たちが演じることでろう者の文化をありのままに描くことができたとして、「この作品がなければ、ろう者はかわいそうだという描き方がこの先も続いていたかもしれない。やっとその誤解を解くことができたと感じています」と語りました。

コッツァーさんは、映画や舞台の世界を目指す人たちに対して、ろう者と耳が聞こえる人がともに力を合わせて多くの人に楽しんでもらえるよう努力することが大切だとし、「耳が聞こえるか、聞こえないかだけではなく、さまざまな人がいると考えてほしいし、人間そのものについて考えてほしい。そうしたことを映画でも正しく表現することを考えて、ともに物語を作って、語っていきましょう」と呼びかけました。

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