「H3」打ち上げ中止 ロケット1段目の機器で異常 JAXA調査結果

東京, 2月23日, /AJMEDIA/

今月17日、打ち上げが中止された日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機について、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、メインエンジンに電力を供給するロケットの1段目にある機器で異常が起きたとする調査結果を明らかにしました。JAXAは原因を究明したうえで来月10日までに再び打ち上げに臨む方針です。

「H3」の初号機は今月17日午前10時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられる予定でしたが機体の1段目にある機器が異常を検知したため、補助ロケットに着火信号を送らず打ち上げが中止されました。

JAXAは、今月18日に初号機を組み立て棟に戻したあと、原因調査を本格化させていて、22日に文部科学省の有識者会議でこれまでの調査結果を報告しました。

報告によりますと、打ち上げの6秒ほど前、メインエンジンの燃焼が始まったあと、燃焼を調整する機器に電力を供給する「VーCON1」と呼ばれる装置の内部で電流と電圧の値がゼロになる異常が発生していたことが判明したということです。

電源の異常を検知すると、補助ロケットに着火信号を送らないということでJAXAは、装置の内部にあるスイッチの動作や機器と地上設備との間の電気系統などを中心に詳しい原因を調べているということです。

また、補助ロケットを含む機体や地上設備のほか、搭載している衛星には損傷がないとして、原因を究明し対策を講じたうえで、予備の打ち上げ期間にあたる来月10日までに再び打ち上げに臨む方針です。

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