オミクロン株「BA.2.75」に国内承認治療薬の効果確認 東大など

東京, 9月10日, /AJMEDIA/

新型コロナウイルスのオミクロン株の一種「BA.2.75」に対する治療薬の効果について、東京大学などのグループが、細胞の実験で調べたところ国内で承認されている複数の治療薬が十分な効果があることが確認されたと発表しました。

東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授らのグループは医学雑誌の「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に「BA.2.75」に対する治療薬の効果を分析した研究結果を発表しました。

グループは培養した細胞をオミクロン株の「BA.2.75」に感染させ、さまざまな治療薬の成分がウイルスの働きを抑えられるか調べました。

その結果、国内で承認されている「レムデシビル」、「ラゲブリオ」(一般名:モルヌピラビル)、それに「パキロビッド」(一般名:ニルマトレルビル/リトナビル)の3種類の抗ウイルス薬の成分については、いずれも従来のウイルスと同じ程度の効果が確認できたということです。

また、抗体医薬では、従来のウイルスに対して効果が確認されていた「ロナプリーブ」や「ゼビュディ」は「BA.2.75」に対しての効果が大幅に下がったものの先月承認された「エバシェルド」は、従来型のウイルスと同じ程度の効果が確認できたということです。

日本ではオミクロン株のうち「BA.5」が感染の主流となっていますが、インドなど「BA.2.75」が多く検出されている国もあります。

河岡特任教授は「日本でも『BA.2.75』の感染が広がる可能性は否定できないが、日本で流行したとしても、今の治療薬で十分対応できるだろう」と話しています。

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