現場から油成分検出 61歳男放火と特定―大阪ビル火災・府警

東京, 12月19日, /AJMEDIA/

 大阪市北区曽根崎新地の雑居ビルで24人が死亡した放火殺人事件で、火元となったクリニックから油の成分が検出されていたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。府警天満署捜査本部は出火直前に院内に液体入りの紙袋を持ち込み火を付けたのは、患者の職業不詳、谷本盛雄容疑者(61)と特定した。液体はガソリンだった可能性もある。
 府警は19人を司法解剖し、うち少なくとも5人の死因を急性一酸化炭素中毒と特定。殺人と現住建造物等放火容疑で同日にビルを現場検証し、詳しい出火原因を調べている。
 府警は死亡した24人のうち、クリニック関係者のアルバイト女性ら20~40代の男女6人の身元を特定した。残る18人の特定を急ぐ。
 府警などによると、火災はビル4階の「働く人の西梅田こころとからだのクリニック」で発生。院内を調べたところ、ごくわずかの油成分が検出された。谷本容疑者が1人で来院した直後、出入り口付近で紙袋を床に置いて蹴り倒し、漏れ出た液体が引火するのを近くにいた女性2人が目撃していた。
 火は短時間で一気に燃え上がり、30分ほどでほぼ消し止められたが、約25平方メートルを焼損した。府警は、谷本容疑者が持ち込んだ紙袋から漏れ出した液体は、揮発性の高いガソリンの可能性もあるとみている。

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