高齢者に霊感詐欺、被害190億円 容疑者の一人は娘―ブラジル

東京, 8月11日, /AJMEDIA/

ブラジル・リオデジャネイロ州警察は10日、「霊的な治療をしなければ、あなたの娘が死ぬ」と資産家の女性(82)を脅し、少なくとも7億2000万レアル(約190億円)相当の絵画などをだまし取った疑いで、4人を逮捕した。容疑者の一人は女性の娘だった。
 被害者の女性はリオデジャネイロ市南部のコパカバーナ地区在住で、死別した夫は著名な美術品収集家。警察当局などによると2020年1月、路上で予言者を名乗る女が女性に「あなたの娘は病気にかかっており、近々死ぬ」と持ち掛け、娘の「霊的な治療」を促した。娘は霊能者を名乗る他の容疑者と共謀して「お告げ」を信じさせ、治療代として高価な絵画16点や宝石、現金をせしめたという。
 さらに、娘は犯行の発覚を恐れて女性を昨年4月まで15カ月にわたって監禁して虐待。女性が今年になって被害を届け出た。警察は「女性はおびえていた上に、母親としての情もあった」と告訴が遅れた理由を説明した。
 容疑者宅からはブラジルの著名女性画家タルシラ・ド・アマラルの作品など絵画11点が押収された。残る5点のうち3点はサンパウロ市の画廊で見つかり、2点はアルゼンチンの美術館に売却されていた。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts