軍が習氏支持明確化 党大会へ「歴史的成果」強調―中国

東京, 8月1日, /AJMEDIA/

中国軍は軍創設から95年となる8月1日に合わせた形で、習近平国家主席(中央軍事委員会主席)を支える方針を明確にしている。国防省報道官は習氏の業績を「歴史的成果」と称賛。今秋の共産党大会で、習氏が総書記として3期目入りする流れが一層鮮明となっている。
 軍機関紙・解放軍報は7月、習指導部が発足した2012年からの10年間の軍の歩みを振り返る連載を行った。この中で「世界一流の軍隊建設」に向けた習氏の実績を列挙し、空母や強襲揚陸艦の整備が進んでいることを誇り、軍が宇宙分野や人材育成にも力を入れていると回顧した。
 同紙は、習氏を「党の核心、人民の領袖(りょうしゅう)、軍隊の統帥」と表現。建国の父、毛沢東に使われた呼称「領袖」を用いて習氏を持ち上げた。
 国防省の呉謙報道官は7月28日の記者会見で「強軍の道を前進させ、軍隊建設は歴史的成果を収めた」と習氏を賛美した。その上で、台湾の「祖国統一」について「分裂を制止することは軍の神聖な使命だ。国家主権と領土保全を断固守る」と強調した。
 一方、中国軍の最新兵器などを紹介する中国人民革命軍事博物館は、習氏の「強軍」路線をたたえる展示を開始。27日に、この展示を視察した習氏は、5年後の27年に軍創設100年の節目を迎えることに触れ、「建軍100年の奮闘目標」の実現を改めて指示した。視察には、習氏を含む7人の中央軍事委メンバー全員が参加した。
 党大会で習氏の続投が決まれば、27年は3期目の最後の年となる。「奮闘目標」の具体的な内容は明らかにされていないが、台湾侵攻の際に米軍の介入を排除できる軍事力の獲得を目指しているという見方がある。

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