山越えの風も影響か 6月の猛暑、熱中症に警戒

東京, 6月26日, /AJMEDIA/

 最高気温が40度を超える地点もあった25日の関東北部は、梅雨の晴れ間の日差しなどで気温が上昇した。専門家は西寄りの風が山越えの際に高温になって吹き下ろす「フェーン現象」の一種も影響した可能性を指摘し、熱中症へ警戒を呼び掛けた。
 東京都立大の藤部文昭特任教授(気候学)によると、群馬県伊勢崎市や前橋市では25日昼以降に西風が吹き気温が一段と上昇した。群馬県西部にある山地を越えた西風が高温になる「広い意味でのフェーン現象が起きた」と推測する。6月中旬以降まとまった雨が降らなかったため、地面が乾いて水分が蒸発する際の気化熱の働きが減った影響も考えられる。
 地球温暖化も平均気温を上昇させ、今回のような極端な高温を発生しやすくさせた可能性もあるが、「温暖化と猛暑の起こりやすさの関係は、さらに研究が必要」という。
 26日以降も関東甲信は暑さが続く見込みで、藤部氏は「この時期は体が暑さに慣れておらず、熱中症の危険がある」と話す。熱中症になりやすい高齢者には、家族や周囲の人が声を掛け、冷房の使用や小まめな水分補給を促すなど、対策が必要だと呼び掛けた。

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