スーダン、避難民250万人 国連、大量脱出続くと警告―停戦中、ビルに爆弾投下

東京, 6月22日, /AJMEDIA/

【ハルツーム、ナイロビAFP時事】国連は20日、正規軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘が続くアフリカ北東部スーダンで、家を追われた避難民の総数が250万人を超えたと明らかにした。グランディ国連難民高等弁務官は20日、そのうちスーダン国外へ脱出した人々は50万人以上に達していると強調した。
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 ケニアの首都ナイロビで記者会見したグランディ氏は「国外に逃れた難民は50万人を超え、国内では200万人が家を失っている」と指摘。「この銃声を止めない限り、スーダンの人々の大量脱出は続く」と警告した。
 18日朝に始まった72時間の停戦が終わりに近づく中、首都ハルツームの情報機関の本部ビルでは大規模な火災が発生。スーダン軍関係者はAFP通信に、RSFが「ビルに爆弾を投下し、火災を招いた」と主張。一方、RSF側は「軍のドローンがRSFの戦闘員が集まっていたビルに爆弾を落とした」と真っ向から否定した。
 米NGO「武力紛争地域事件データプロジェクト(ACLED)」は、スーダンでの戦闘の死者数が2000人を上回ったと明らかにしている。米国務省によれば、戦闘が激化している西ダルフール州の州都ジェネイナでは最大1100人が死亡した。
 RSFのダガロ司令官は20日、音声による声明を出し、ジェネイナでの「部族間の紛争」を批判した上で、自分の部隊には介入しないよう呼び掛けてみせた。ブルハン将軍率いる軍が「(民間人に)武器を配り暴動を引き起こしている」と非難した。
 グランディ氏はAFPの取材に、難民があふれる現状について「さらに拡大しかねない不安定な状況がある」と指摘。周辺国に対し「命懸けで逃れてきた人々のために国境を封鎖しないでほしい」と求めた。
 スーダンを巡っては、国連などが19日、ジュネーブで支援国会合を開き、参加国はスーダンの人道危機打開のため15億ドル(約2100億円)近くの援助を表明した。戦闘は4月、ブルハン氏とダガロ氏の対立から始まったが、双方は依然歩み寄りの姿勢を見せていない。

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