カダフィ大佐次男は「適任」 元最側近、大統領選で支持―リビア

東京, 11月21日, /AJMEDIA/

リビアの最高指導者だった故カダフィ大佐のいとこで、最側近として仕えたアハメド・カダフダム氏(69)は、リビアで12月に予定される大統領選に立候補した大佐の次男セイフイスラム氏について、「他の候補者に比べればふさわしい人物だ」と支持を表明した。滞在先のエジプト・カイロで、時事通信のインタビューに答えた。
 カダフダム氏は、大佐の特使として中東・北アフリカ諸国などを駆け回った。セイフイスラム氏とは時々連絡を取り、「リビアの現状や将来について議論している」という。
 カダフィ大佐は42年に及ぶ長期独裁体制を敷いたが、中東の民主化運動「アラブの春」に伴う政変で2011年に政権が崩壊。同年10月に死亡した。リビアはその後、東西分裂の内戦状態に陥り、昨年10月に東西勢力の停戦がようやく実現。国連主導の下、今年12月24日に大統領選と議会選が予定されている。
 大統領選にはセイフイスラム氏のほか、東部からは有力軍事組織リビア国民軍(LNA)を率いたハフタル氏らが出馬し、混戦模様だ。いずれの候補も反感を抱く勢力を抱えており、国家の分断が一段と深まりかねない。
 混迷の長期化で、国民の間には政情が比較的落ち着いていたカダフィ時代を懐かしむ声もある。カダフダム氏は「反カダフィだった人も、『昔は良かった』と思っている人が多い」と主張。カダフィ大佐の後継者と目され、実質的な政権ナンバー2だったセイフイスラム氏に勝算はあると強調した。
 カダフダム氏は「候補者の多くは荒廃を招いた張本人たちだ」と批判。「今のリビアに必要なのは英雄ではなく、国を癒やす医者のような人物だ」と述べ、「(セイフイスラム氏は)国家の安定だけを目指している」と評価した。一方、自身の今後については「誰が大統領になっても、公職に就くつもりはない」と話した。

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