サウジ、停戦交渉に本腰 恒久和平は不透明―イエメン内戦

東京, 4月15日, /AJMEDIA/

【カイロ時事】サウジアラビアが、イエメン内戦の停戦を目指し活動を本格化させている。イエメンの首都サヌアでは、同国の武装組織フーシ派とサウジの代表団が会談。月内に合意発表にこぎ着けるとの観測も浮上しているが、こうした動きが恒久的な和平につながるかどうかは依然不透明だ。
 イエメンでは、イランを後ろ盾とするフーシ派がサヌアから暫定政府を放逐し、同政府を支援するサウジが2015年に軍事介入した。内戦は事実上、サウジ・イラン間の代理戦争となっているが、両国は今年3月、中国の仲介で関係修復で合意した。
 報道によると、今月9日に行われたサウジとフーシ派の会談では、6カ月間の停戦や空港・港の封鎖解除などが議題になった。14日には、暫定政府とフーシ派の約900人に及ぶ捕虜交換が始まった。
 ただ、会談にはこれまで停戦協議を進めてきた国連や他の紛争当事者は参加しなかった。サウジにとって、同国の石油施設など重要拠点への越境攻撃を続けたフーシ派が依然脅威である実情も変わらない。
 AFP通信は、サウジが「優先している」のは内戦の完全終結ではなく、現時点でのフーシ派との対立解消にとどまると指摘する専門家の見方を紹介。さらに、フーシ派が停戦を主導する形になれば、イエメン国内での影響力を強める結果となり、暫定政府との勢力バランスが崩れると懸念する向きもある。

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