「死刑になりたい」、動機解明急ぐ 専門家「複数の見守り必要」―渋谷母娘刺傷1週間

東京, 8月27日, /AJMEDIA/

 東京都渋谷区円山町で母娘が刺され重傷を負った事件で、逮捕された少女(15)は面識のない2人を狙った理由について「死刑になりたかった」と話しており、警視庁は詳しい動機の解明を進めている。事件は27日で発生から1週間。専門家は「人生を終わりにしてもいいと思ったのではないか」との見方を示した上で、複数の関係者が関与して見守る大切さを訴える。
 捜査関係者によると、少女は埼玉県戸田市で母親、弟と3人で暮らしていた。部活や学校の人間関係の悩みがあったとみられ、中学1年の3学期に不登校となった。週に数回、受験のための塾や英会話教室に通い、学校の保健室や自習室に顔を出すこともあった。
 母親への不満を募らせ、殺害のための「練習」として面識のない母娘を襲ったとの趣旨の話をしているという。「2人以上殺せば死刑になると思った」とも供述しているといい、少年事件課は少女の携帯電話を解析するなどして、動機の解明を続けている。
 新潟青陵大の碓井真史教授(社会心理学)は、行き詰まる親子関係や学校生活など複数の要因が絡まり合い、「いろいろなものが面白くなくなり、人生を終わりにしてもいいと思ったのではないか」と話す。
 その上で、普段の少女の生活の中に、事件につながる予兆があった可能性があると指摘。「家庭だけで解決しようと思わず、できるだけ多くの人が見守ることが大切だ」として、家庭や学校、福祉など複数の関係者が連携して対策に当たる重要性を訴えている。
 事件は20日午後7時20分ごろ、円山町の路上で発生した。後ろから母娘を襲撃したとして殺人未遂容疑で現行犯逮捕された少女は、数日前に購入したという刃物3本を所持していた。

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