小6女児、キリマンジャロ目指す 母娘で、渡航費工面―「日本三百名山」挑戦中・山梨

東京, 5月5日, /AJMEDIA/

甲府市の小学6年伴野嶺さん(11)がアフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(タンザニア、5895メートル)登山を目指し準備を進めている。6歳で「山梨百名山」を踏破した小さな登山家の「ずっと憧れてきた山」。小学校生活の集大成として、母の直美さん(48)と現地に赴き、日本や山梨の良さを伝えたいと夢見ている。渡航費を工面できれば、早くて今夏ごろの渡航を目指すという。
 「山は公園」が口癖の嶺さんは、4歳の時に参加した地元の登山イベントをきっかけに山好きになった。保育園の帰りにも登山に行くほどで、7歳で八ケ岳連峰(山梨、長野両県)全山縦走(約43キロ)を達成した。嶺さんにとって山の魅力は「山頂での景色とご飯」。「日本三百名山」の制覇を目指し、週末は直美さんや知人らと日本各地の山を巡る。
 「美しい独立峰だから登りたい」。キリマンジャロへの意欲は7歳ごろから口にするようになった。山梨百名山は、保育園の年長だった6歳の時に制覇。直美さんは、その経験が嶺さんの自信につながっていると感じており、小学校生活の集大成として、母娘でチャレンジすると決めた。
 現在、高地トレーニング施設のほか、毎週のように図書館に通い、アフリカの地理や文化、言語に関する書籍を読みあさる。高山病のリスクはあるが怖さはない。「岩場の多いコースがいいな」「ガイドさんや他の登山者とたくさん交流したい」と期待を膨らませており、「いずれは七大陸最高峰を目指したい」と語る。
 直美さんは、今の嶺さんと同じ11歳だった時に母を亡くしている。今回の挑戦で「激動の世の中でも自分の意志と思いやりを持って生き抜けるようになってほしい」と娘に願っている。
 計画では10日間程度の日程だが、資金面で課題が残る。母子家庭のため生活を切り詰めて登山費用を捻出してきたが、アフリカへの渡航費用を賄うため、地元企業を中心にスポンサーを募っている。山頂で掲げる旗に支援企業の社名を入れることを検討しているほか、嶺さんは「現地の人に日本や地元の良さを伝えたい」と話している。

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