吉高由里子×松下洸平、“走る2人”を描き続ける『最愛』 抱きしめた手の行き着く先は?

東京, 11月26日, /AJMEDIA/

金曜ドラマ『最愛』(TBS系)が面白い。奥寺佐渡子、清水友佳子(『Nのために』は未参加)脚本、新井順子プロデュース、塚原あゆ子演出、『Nのために』、『夜行観覧車』、『リバース』(いずれもTBS系)という湊かなえ原作の3作品を手掛けた制作チームによって作られた濃密なサスペンスラブストーリーに圧倒されている。
何より魅力的なのは俳優たちだ。主人公・真田(朝宮)梨央を演じる吉高由里子は、明るく朗らかな青春時代の可愛らしさと、信念を貫き社長となった現代の美しさ、カッコよさと、時折見せる脆さなど、どの角度から見ても納得のヒロイン像である。そして松下洸平演じる大輝、井浦新演じる加瀬という、彼女を巡る男たちの魅力。『夢中さ、きみに。』(MBSほか)、『うきわ ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京ほか)などで既に強烈な印象を与えていた高橋文哉が演じる梨央の弟・優の繊細な美しさからも目が離せない。
毎話、登場人物それぞれが「最も愛している人・もの」を独白する冒頭から始まる本作の何より興味深いことは、梨央と大輝、梨央と加瀬、梨央と優といったそれぞれの関係性が、まるでそれ単体で1本の映画ができそうなほどしっかりと確立されているということである。今回は、朝ドラ『スカーレット』(NHK総合)以降、『MIU404』(TBS系)、『#リモラブ~普通の恋は邪道~』(日本テレビ系)と優れた作品に多く出演し、着実なステップアップを重ね、視聴者の心をその都度掴んでいった松下洸平演じる“大ちゃん”こと大輝と、梨央の物語を紐解いていきたい。

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