東京, 7月19日, /AJMEDIA/
欧州連合(EU)は18日、アゼルバイジャンからのガス輸入量を2027年までに年200億立方メートルと倍増させることで同国と合意した。供給が細るロシア産への依存を減らすため供給源の多様化を急ぐ。
フォンデアライエン欧州委員長がアゼルバイジャンの首都バクーを訪れ、アリエフ大統領と覚書を結んだ。フォンデアライエン氏は共同記者会見で「EUはロシアから、より信頼できるパートナーに切り替えることを決めた。アゼルバイジャンをそのひとつとして頼れることを喜ばしく思う」と述べた。
両者は年100億立方メートルのパイプライン容量を数年内に200億立方メートルに拡大することで合意した。アゼルバイジャンはカスピ海に油田・ガス田を有するエネルギー輸出国で、20年からはトルコを経由したパイプラインで欧州にガスを供給している。
EUは21年にロシアから全体の4割にあたる1550億立方メートルの天然ガスを輸入していたが、ロシアはウクライナ侵攻を巡る対ロ制裁への報復措置としてEU加盟国への供給を大幅に削減している。
EUや加盟国はロシアがガス輸出を完全に止める事態も念頭に、アゼルバイジャンのほかカタール、西アフリカ、エジプト、米国などから天然ガスや液化天然ガス(LNG)の輸入を増やそうと調整を急いでいる。