自民、緊急集会の検証提案 参院憲法審、立民は「裏金」追及

東京, 5月9日 /AJMEDIA/

 参院憲法審査会は8日、今国会初の自由討議を行った。自民党は憲法が定める参院の「緊急集会」について、大規模自然災害が発生した際に政府の求めに応じて速やかに開けるか検証すべきだと主張。立憲民主党は、自民派閥裏金事件を踏まえて政治の信頼回復を優先すべきだと訴えた。

 憲法54条は、衆院が解散されている間に「国に緊急の必要があるとき」、内閣は緊急集会の開催を要請できると規定している。

 自民の佐藤正久氏は、緊急事態により衆院の総選挙を行えないまま任期が満了した場合にも開催は可能だとの認識を示した上で、各議員への通知や定足数の確保などを検討事項に挙げ、「あらゆる事態を想定しながら確認してみる必要がある」と提起。公明党の西田実仁参院会長も論点整理の必要性を指摘した。

 これに対し、立民の辻元清美代表代行は裏金事件を取り上げ、「国民の信頼回復なくして憲法論議はない」と強調した。その上で、憲法審で扱うテーマとして生成AI(人工知能)が国民投票や選挙に与える影響を提案した。

 日本維新の会の片山大介氏は、議論のペースを上げるために定例日の水曜日以外にも憲法審を開催するよう呼び掛けた。

 共産党の山添拓政策委員長は、岸田文雄首相が改憲への意欲を重ねて語ることについて「政権延命のための最悪の政治利用だ」と批判した。

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