G7見据え連携確認へ 岸田首相、欧米歴訪9日出発

東京, 1月8日, /AJMEDIA/

 岸田文雄首相は9日、欧米5カ国歴訪に出発する。5月に広島市で開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)の環境整備が目的。ロシアのウクライナ侵攻を巡る連携や、中国を念頭に「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた協力も確認したい考えだ。
 首相はフランス、イタリア、英国、カナダ、米国の順に、各首脳との会談に臨む。15日に帰国する。
 ウクライナ危機を受け、G7首脳は昨年、オンラインなどで頻繁に意見交換。今年のサミットで議長を務める首相には、議論を主導し首脳間の合意形成を図る役割が求められる。
 一連の首脳会談では、サミット成功への協力を要請するとともに、対ロ制裁やウクライナ支援について各首脳の姿勢を確認する。6日にはウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、「G7議長国としてウクライナとの連携を強化したい」と伝えた。
 首相はサミットで、「核兵器のない世界」を目指す明確なメッセージを打ち出したい意向。核保有国の米英仏を中心に理解を求める方針だ。
 今回の欧米歴訪は、中国が覇権主義的な動きを強めていることを踏まえ、東アジア情勢について認識を共有できるかも焦点。13日の日米首脳会談では、台湾海峡の平和と安定の重要性を確認する見通しだ。
 首相は、2021年10月の就任当初から米ワシントン訪問に意欲を示していたが、日程調整が付かなかった。バイデン大統領との会談では、安全保障協力の推進が主要テーマになり、首相は国家安保戦略など3文書改定について説明。防衛費を増額する方針も伝え、日米同盟のさらなる深化を確認したい考えだ。
 周辺は「防衛政策を大転換したタイミングで、日本が何をできるか米国と話し合う」と狙いを語った。

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