被害者代理人ら、弁論再開に望み 「審理尽くせ」法廷で怒号も―東電強制起訴

東京, 6月7日, /AJMEDIA/

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、原発避難訴訟の最高裁判決を17日に控える中、強制起訴された東電旧経営陣の控訴審が6日結審した。法廷では「審理を尽くして」「被害者の声を聞け」との怒号が上がる場面もあった。記者会見した被害者参加代理人の弁護士らは弁論再開の可能性もあるとし「まだ希望はある」と語った。
 被害者参加代理人の海渡雄一弁護士は、高裁側が判決期日として半年も先の12月14日、来年1月16日、同18日を提示したと明かし、「(最高裁で)いい判決があれば弁論再開の可能性がある」と指摘。争点となっている津波地震を予測した「長期評価」の信頼性について、被告側が民事裁判とは判断が異なると主張したことに触れ、「刑事と民事で違うというのは通らない」とし、「諦めることはない」と強調した。
 旧経営陣を刑事告訴した市民団体の武藤類子団長は、裁判長らの現場検証などが行われず結審したことに「審理が尽くされたとは言い難い」と述べた。「最高裁や(来月13日の)株主代表訴訟の判決が出て参考にするのなら、新しい質問が出るのではないか」とも話し、弁論再開を要望した。

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