聴覚障害児の逸失利益、一部減額 全労働者平均から算出―大阪地裁

東京, 2月27日, /AJMEDIA/

 大阪市生野区の路上で2018年、聴覚支援学校の児童ら5人が重機にはねられ死傷した事故で、亡くなった井出安優香さん=当時(11)=の遺族が計約6100万円の損害賠償を運転手側に求めた訴訟の判決が27日、大阪地裁であり、武田瑞佳裁判長は計約3700万円の支払いを命じた。
 争点となっていた将来得られたはずの「逸失利益」については、「労働能力が制限され得る程度の障害があったこと自体は否定できない」として、全労働者平均賃金の85%に当たる計約3000万円とした。
 被告側は聴覚障害者の平均収入を基に算出するべきだとして、全労働者平均の6割が相当と訴えていた。武田裁判長は、就労機会の拡大や技術の進展により「将来的には聴覚障害者の平均収入は増加が予測できる」と指摘した。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts