政府・自民、参院選敗北で沖縄知事選暗雲 玉城氏、再選へ追い風期待

東京, 7月19日, /AJMEDIA/

 任期満了に伴う沖縄県知事選(8月25日告示、9月11日投開票)をめぐり、県政奪還を目指す政府・自民党に暗雲が立ち込めている。先の参院選で、同党新人が玉城デニー知事ら「オール沖縄」勢力の推す無所属現職に僅差で敗れ、1月から続く沖縄「選挙イヤー」の連勝がストップ。さらに、別の保守系候補が知事選に出馬する意向を示し、分裂選挙の懸念も出ているためだ。オール沖縄は、玉城氏の再選に追い風となることを期待するが、かつての勢いには衰えも目立つ。
 県内の市長選で、自民党は1月の名護、南城を手始めに4連勝してきた。しかし、参院選沖縄選挙区では、元総務官僚を担ぎ出したが、2888票差で惜敗。党県連関係者は、接戦に持ち込めたことは好材料としつつ、「保守が強い地域で票を固められなかった」と唇をかんだ。
 今回の知事選は、現職の玉城氏に、自民党が支援する前宜野湾市長の佐喜真淳氏が挑む構図となる見通しだった。両氏は前回も対戦している。
 ところが、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏が13日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で立候補を表明。元自民党衆院議員の参戦は、保守票の分裂につながりかねず、党関係者は「頭が痛い」と漏らした。
 一方のオール沖縄は、首長選で続いた「悪い流れを断ち切った」(県議)と胸をなで下ろした。ただ、支援企業の離反など退潮傾向は否めず、これまでの全県選挙のような圧勝とはいかなかった。
 玉城氏は参院選の勝利を受け、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する考えを改めて強調。「(知事選の)公約にしっかり掲げて訴えていく」と宣言したが、陣営内からは「基地問題は若い人にはなかなか響かない」(関係者)と不安の声も漏れる。

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