尾川、衝撃KO負け 無念の序盤決着―ボクシング世界戦

東京, 6月5日, /AJMEDIA/

 衝撃の結末だった。2回1分15秒。コルディナの強烈な右ストレートを顎に受け、腰から崩れて大の字に倒れた。起き上がろうともがき、再び仰向けになった時点でKOが告げられた。「申し訳ない、それに尽きます。自分の完全な負け」。まさかの序盤決着に無念さをにじませた。
 1回の採点は尾川が優勢。悪くないスタートに見えたが、本人の感触は違った。「動きながら、硬いなと思っていた。全然、行けていなかった」。何か変化を加えようと考えていた直後、鋭い一撃で仕留められた。
 2017年に王座決定戦を制しながら、禁止薬物に陽性反応を示して無効試合に。その後、再起を果たし、昨年11月に晴れて世界王座に就いた。ようやくつかんだベルトを、わずか半年余りで手放した。
 「びびったら負け。それがボクシングに出た。悔しいけど、それが今の自分」。34歳の苦労人は、そう言って目に涙を浮かべた。

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