ボルトの9秒58、更新可能性も? 世界記録見据える米国勢―陸上100メートル

東京, 5月3日 /AJMEDIA/

9秒58。2009年にウサイン・ボルト(ジャマイカ)が樹立した陸上男子100メートルの世界記録だ。19年世界選手権覇者のクリスチャン・コールマン(米国)がこのほど、この大記録を塗り替える可能性がある選手は多数いると発言。止まった時計の針を動かす選手は現れるのか―。

 コールマンは4月26日の記者会見で「9秒58は明らかに並外れた記録」と認めつつ、「正直、多くの現役選手がそう遠くないところにいる気がする」と語った。完璧な条件と適切な会場が整い、走りとレースに集中すれば、「魔法のような瞬間が訪れる気がする」。更新のチャンスはあるとの見解を示した。

 新記録へのハードルは高いと言わざるを得ない。09年にタイソン・ゲイ(米国)が世界歴代2位の9秒69をマークし、12年にはヨハン・ブレーク(ジャマイカ)も同タイムを出したが、その後は9秒6台さえ出ていない。コールマンの自己記録9秒76は歴代6位タイで19年以降では最速タイのタイムだが、ボルトの記録とは依然大差がある。

 短距離では「厚底スパイク」が主流になりつつあり、用具改良が記録向上を後押しする。だが、今季は4月27日時点でクリスチャン・ミラー(米国)の9秒93が世界最高。9秒台は3人だけで、低調な出だしになっている。

 短距離界では、17年に引退したボルトに続くスーパースターが待たれて久しい。昨年の世界選手権個人2冠で9秒83が自己ベストのノア・ライルズ(米国)は、世界陸連のポッドキャストで「米国記録(9秒69)はもちろん、世界記録更新も視野に入れている」と宣言した。

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