安倍氏国葬「もっと説明を」 奈良市の現場や官邸前―銃撃事件から2カ月

東京, 9月9日, /AJMEDIA/

 安倍晋三元首相の国葬をめぐって賛否が割れる中、岸田文雄首相が8日、国会の閉会中審査に臨んだ。銃撃事件の発生からちょうど2カ月。奈良市の現場では国葬に理解を示す声が聞かれた一方、「もっと納得できるようにしてほしい」と説明不足を訴える意見も出た。首相官邸前では国葬に反対するデモも実施された。
 現場の近鉄大和西大寺駅前では、この日も手を合わせたり、立ち止まったりする人が見られた。大阪府の30代男性は「反対する理由が分からない。テロに屈しないことを示すために、国葬で送り出すのが必要だ」と語気を強めた。兵庫県川西市の男性(60)も「あれ以上言いようがない」と岸田氏を擁護。国葬の実施に関し、「明確な基準を作るのは無理ではないか」と話した。
 奈良市の女性会社員(53)は「莫大(ばくだい)な金額への反対意見には一理ある」と指摘。16億6000万円程度が見込まれる国葬の経費について、「もう少し国民の納得を得られるようにしてほしい」と要望した。
 首相官邸前では国葬に反対するデモが実施され、主催者発表で500人が参加した。横浜市の元教員の女性(77)は、岸田氏の答弁について「質問にしっかり答えていない」と不満をあらわにした。この日は自民党が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と関係があった所属議員を公表したが、「自己申告でどこまで本当のことが分かるのか」と不信感をにじませた。
 埼玉県越谷市の男性会社員(34)は「閣議決定からの一連の流れは民主主義に反している」と手続きを問題視。臨時国会を開かず、閉会中審査への出席にとどめた岸田氏の姿勢を批判した。

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