危機感漂うマクラーレン、初期アップデートでは問題の根本的解決に至らず?「開幕の時点であるべきパーツ」とノリス

東京, 3月5日, /AJMEDIA/

 2023年シーズン開幕を前に危機感が漂うマクラーレン。ドライバーのランド・ノリスは、シーズン序盤に予定されているアップデートでは、2022年シーズンに逃したコンストラクターズランキング4位の座には届かないと警戒感を強めている。

 マクラーレンは厳しいプレシーズンテストを過ごし、空気抵抗の多いマシンであり、開発目標を下回っていると明かした。チームは既に4月末の第4戦アゼルバイジャンGPにアップグレード版のパッケージを投入すると発表している。

 バーレーンGP初日のフリー走行1回目ではノリスが4番手タイムを計測したものの、続くフリー走行2回目では9番手と一発の速さではトップ10圏内につけているものの、開幕3戦は非常に厳しい戦いになることが予想されている。

 ノリスはアゼルバイジャンGPでのアップデートが改善に向けた第一歩になることを望むものの、それで全てが解決する訳ではないと考えている。

「空力効率でもう一歩を踏み出す必要があるし、もっとダウンフォースが必要だというのは僕らも認識している。直線でもスピードを上げる必要があるね」とノリスは言う。

「明らかに、そこで僕らは解決策を試して見つける必要があるし、徐々にそれを見つけることができると信じている。でも、もっと多くのことが必要なんだ」

「小さいことだけじゃない。もっと大きなことが必要で、それを投入するにはまだまだ時間がかかる。でも、それがちょっとした道しるべになれば良いなと思っている」

 またノリスは、アルピーヌにランキング4位争いで破れた2022年とは異なり、今年の『MCL60』では弱点を克服するための「明確なプラン」があると明かした。

「シーズン開幕を迎えるにあたって僕らはまずまずの位置にいるけど、去年と同じように限界を感じている」とノリスは説明する。

「でも今年はその変化にどう取り組むかという点において、去年よりも明確なプランを持っていると思う」

「ここにはふたつの要素が混ざっていると思う。ひとつは全体的なバランス、もうひとつはダウンフォースだ」

「総合的なダウンフォースは問題の90%を解決してくれるけど、最後の一歩を踏むにはそれまで以上のことが求められる」

 マクラーレンは2023年の夏に稼働を開始する新たな風洞施設とシミュレータに期待を寄せている。しかし、ノリスは今の段階では手元にあるツールで開発を精一杯やるべきだとして、開発における改善点を指摘した。

「必要なモノは沢山持っていると思う。もちろん、風洞やシミュレータの導入も予定されているし、このふたつが僕らを前進させてくれるのは間違いない」

「アゼルバイジャンで得るモノは、本来シーズン開始時にあるべきだ。トップチームになりたければ、今シーズンを始める段階で、こういったパーツが揃っていないといけないと思う」

「でも、それまでは今あるモノを最大限活かすためにベストを尽くすだけだ」

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