制服警察官、沿道にずらり 国葬警備、屋上やボートからも

東京, 9月28日, /AJMEDIA/

 失敗の許されない警備に当たり、警視庁は応援を含め異例の2万人規模で厳戒態勢を敷いた。会場周辺の沿道には制服警察官や車両をずらりと並べ、ビルの屋上や堀に浮かべたボートからも警戒の目を光らせた。
 午前9時半ごろ、一般の人による献花が始まると、訪れた人が列を成す千鳥ケ淵緑道には、肩が触れ合いそうな間隔で警察官が並んだ。献花を持つ人の列が延びるにつれ、配置される警察官の数も増え、付近の堀ではボートの上から警戒に当たる姿も見られた。
 交通規制により通行止めとなった献花台周辺の道路では、歩道からの飛び出しを防ぐため、マイクロバス20台以上が並べられた。献花に訪れた人と国葬に反対する人が口論になる場面もあったが、数メートル間隔で並んだ警察官がすぐに間に入り、「落ち着いて」と引き離した。
 会場の日本武道館近くの交差点では、機動隊員らが3重の列をつくって人垣となり、賛否をめぐるデモ隊間の衝突を何度も防いだ。「腰を落とせ」「(間隔を)埋めろ」。大勢の人がもみ合う中、現場の指揮官が必死の形相で指示を出し、最前列の警察官はマスクの上から大粒の汗を垂らした。
 銃撃事件を受け、警察庁は要人警護にあまり関与してこなかった点を抜本的に見直し、国葬でも警視庁の警護計画を入念にチェックした。警察庁の警備担当者は「国葬は何事もなく執り行われたが警備はまだ続く。気を引き締めたい」と話した。

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