住宅被害1万9000棟超 新幹線再開で客足期待―福島沖地震、16日で1カ月

東京, 4月16日, /AJMEDIA

 宮城、福島両県で最大震度6強を観測した福島県沖地震は、16日で発生から1カ月。運休していた東北新幹線は全線で運転を再開し、大型連休に向けて期待が高まる。一方で、住宅被害は両県で計1万9000棟を超えることが判明。罹災(りさい)証明書の発行手続きは現在も進んでおり、被害棟数はさらに増える見通しだ。
 総務省消防庁の15日時点のまとめによると、死者は災害関連死1人を含め3人、けが人は12県で計245人に上った。
 15日正午までの両県のまとめでは、発生翌日に計1214人いた避難者は19人まで減った。一方で、宮城県の住宅被害は全半壊が219棟、一部破損が7668棟。福島県では全半壊が1072棟、一部破損が1万512棟となった。
 一部破損は災害救助法の支援対象にならないため、福島県は独自の補助策の準備を進める。県災害対策本部の担当者は「昨年2月に同じ福島県沖で起きた地震を上回るペースで報告が来ている。被害はまだまだ増えそうだ」と話す。
 東北新幹線が脱線して1カ月近く運休するなど、観光にも大きな影響が出た。宿泊施設などでつくる「宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合」によると、同県では地震発生後、被害が大きかった仙台市を中心に5万人以上の宿泊キャンセルがあった。福島県二本松市の岳温泉観光協会の担当者は「昨年の地震もあり、建物(の被害)より精神的なダメージが大きい」と肩を落とす。
 ただ、新幹線の運転再開がゴールデンウイークに間に合ったことで「首都圏からの客足が戻るのではないか」と期待する声も出ている。

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