コロナ禍、学び直し需要増 IT人材育成で新講座―放送大学

東京, 12月30日, /AJMEDIA/

 放送大学が2023年度に開設40周年を迎える。学位や資格の取得、教養に役立つ講義をオンデマンドで400種類以上配信し、働く世代を中心に約9万人が学ぶ。新型コロナウイルスの感染拡大により自宅学習のニーズが高まり、学生数は増加。同大はIT分野の高度人材を育成する公開講座を新設し、政府が進めるリスキリング(学び直し)にも一役買っている。
 同大の学生数は近年、減少傾向にあったが、19年度後期が8万6400人だったのに対し、20年度後期は8万7100人、21年度後期は8万8900人に増加。同大担当者は「自宅時間を生かして勉強を始める人、休業や失業で資格を取らなければいけないと考える人が増えた」と分析する。
 同大には教養学部があり、「生活と福祉」「心理と教育」「情報」など6種類のコースに分かれる。うち、プログラミングなどを学ぶ「情報」は、以前は最も履修者が少なかったが、コロナ禍で若い男性を中心に希望者が増え、「心理と教育」に次ぐ人気コースになったという。
 政府は19年度、人工知能(AI)やデータサイエンス分野の学問を学び直す社会人を25年に年間約100万人にする目標を定めた。これを受け、同大は新たにAIなどの公開講座を開設。21年度には約4000人が受講した。同担当者は「社会人へ広くリスキリングの場を提供することがわれわれの使命。今後も力を入れていきたい」と語る。

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