オミクロン株「濃厚接触者」、約40人は都内関係者…小池知事「危機管理の措置必要」

東京, 12月01日, /AJMEDIA/

南アフリカなどで広がっている新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者が30日、国内で初めて確認された。入国時に感染者が確認された場合、厚生労働省はこれまで航空機内で近くに座っていた乗客を濃厚接触の候補者としていたが、今回は特例的に、男性と同乗していた乗客70人全員を濃厚接触者とするなど、強い対策で国内流行を防ぐ考えだ。

 感染が確認されたナミビア人の男性は、28日夕に成田空港に到着時は無症状だったが、その後に発熱し、現在は入院している。

 厚労省は従来、機内で感染者の前後2列ずつ、計5列に座っていた乗客を濃厚接触の候補者としていた。今回は乗客70人全員を濃厚接触者として扱うことについて、後藤厚労相は30日夜、報道陣に対し、「オミクロン株の感染の強さはわかっていないが、非常にリスクが高い事案のため、濃厚接触者を大きく認定することにした」と説明した。

 空港で陰性だった人でも、流行国からの帰国者らは国が指定する待機施設に入って数日に1回の検査を受ける。陰性で、流行国以外から入国した人は自宅などに公共交通機関を使わずに移動し、14日間は外出せず待機が求められる。この間、国などが体調や所在を確認する。今回の70人も同様の措置が取られていた。

 待機期間中に濃厚接触者と認定されれば、これまでも積極的な検査実施は求められてきたが、回数は決まっていなかった。厚労省は今回、オミクロン株対応として、2日に1度の検査を行うことを決め、70人にはこまめな検査を実施し、感染の見落としを防ぐ。

 70人のうち1人は発熱症状が出たが、この人も含めて現時点では全員の陰性が確認されている。

 一方、東京都は30日、70人のうち約40人が都内関係者だったと明らかにした。都はこの約40人について、自宅ではなく、都が運営する宿泊療養施設への移動を調整している。小池百合子都知事は報道陣に、「いったん陰性が確認されたが、危機管理上、措置が必要だと考えて指示を出した。水際で対応することが何よりも重要だ」と述べた。

 厚労省は30日、オミクロン株の感染者は全て個室での入院とし、退院前に必ず検査で2回、陰性を確認するよう、都道府県に通知した。今までは一定期間が経過すれば検査をせずに退院できるケースもあった。

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