「市民集結の中、軍隊来た」 カメラに長井さんの姿―ミャンマー

東京, 4月28日, /AJMEDIA/

【バンコク時事】2007年にミャンマーで反政府デモの取材中に銃撃され死亡したジャーナリストの長井健司さん=当時(50)=が最後まで所持していたビデオカメラに残された映像の内容が27日、分かった。「市民が集結する中、軍隊が来た」と伝える長井さんの姿が映っていた。
 映像は5分程度。時事通信は、カメラを入手したミャンマーの独立系メディア「ビルマ民主の声(DVB)」から提供を受けた。
 長井さんは07年9月27日、最大都市ヤンゴンで行われた当時の軍事政権に抗議するデモを取材していた。冒頭、バリケードとその奥にいる治安部隊が映し出され、次に市民や座り込む僧侶たちが映っていた。祈りの声も聞こえた。
 民主化運動の象徴とされるクジャクが描かれた旗や、複数の空のペットボトルを持ったはだしの少年の姿を間近で撮影したものもあった。
 続いて治安部隊を乗せたトラックが到着。長井さんは自らを映しながら「仏塔の前にはこうして市民が集結しています。そうした中、重装備した軍隊のトラックが到着しました」と伝えた。
 長井さんはこの直後に至近距離から銃撃され、殺害されたとみられる。カメラは所在が分からなくなっていたが、DVBが入手し、26日に長井さんの妹に返還された。

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