「安心も、頭の中は母国」 避難のウクライナ女性―奈良県天理市

東京, 4月16日, /AJMEDIA

 ロシアの軍事侵攻が続くウクライナから子ども2人と共に奈良県天理市に避難したウクライナ人女性のコベリャンスカ・オクサーナさん(45)が15日、同市役所で記者会見した。「日本に来て安心したが、頭の中では国のことを考えている」と複雑な心境を明かした。
 大学教員として首都キーウ(キエフ)で暮らしていたオクサーナさんは、天理大の卒業生。恩師の同大准教授と連絡を取るなどし、天理市への避難が決まった。13日、長女(20)、長男(17)と一緒に一時避難先のデンマークから来日した。
 オクサーナさんは日本語で説明。キーウは安全だと考えていたのに突然ミサイル攻撃が始まり、キーウをたつ臨時の電車があることを知って慌てて家を後にしたと話した。空襲警報が鳴る中、駅で電車を待ったと明かし、「乗れたのはラッキーだった」と振り返った。
 住み始めたばかりの天理市は「静かで安全を感じる」といい、「飛行機の音が鳴るときは怖いが、道を歩くのは安全だから子どもたちは喜んでいる」と話した。天理大はオクサーナさんを職員として雇用する方針で、オクサーナさんは「天理市の役に立てるように頑張りたい」と力を込めた。

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