袴田さん再審 「5点の衣類」の血痕の色について証人尋問始まる

東京, 03月26日 /AJMEDIA/

58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判がヤマ場を迎え、最大の争点である「5点の衣類」に付いた血痕の色について、専門家の証人尋問が25日から始まりました。

58年前の1966年に今の静岡市清水区でみそ製造会社の一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審は、ヤマ場となる専門家の証人尋問が始まりました。

再審では、事件の発生から1年2か月後に現場近くのみそタンクから見つかった、「5点の衣類」に付いていた血痕に赤みが残っていたことが不自然かどうかが、最大の争点になっています。

25日に尋問が行われた検察側の法医学者2人のうち、久留米大学の神田芳郎教授は「赤みが残っている可能性は否定できず、残らないことを完全に証明するのは不可能だ」と述べました。

一方、九州大学の池田典昭名誉教授は「1年以上みそに漬けた場合、血液の赤みが残ることはない」とする弁護側の専門家の鑑定について「特段問題があるとは思わない」と述べました。

その上で、「血痕をみそに漬けた際に黒く変色する化学変化を妨げる要因について、実験するなどして検討すべきだった」と述べました。

証人尋問は3日連続で行われ、26日は弁護側が申請した専門家の尋問が行われます。

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