米大統領、21日演説 ウクライナ侵攻1年で訪欧―戦闘機供与も議論か

東京, 2月20日, /AJMEDIA/

バイデン米大統領は20~22日の日程でポーランドを訪問する。ロシアのウクライナ侵攻から1年の節目を控え、21日に首都ワルシャワでウクライナ情勢に関する演説を行う予定だ。
 直前にドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議では、欧米諸国の首脳らがウクライナ支援の継続・加速を訴えた。ウクライナの最大の後ろ盾となっている米国のバイデン氏の発言に注目が集まっている。
 ブリンケン米国務長官は18日の安保会議で「非常に重要な演説になる」と強調。「ウクライナの成功、われわれ全員の成功への永続的な責務について話す」と明らかにした。ウクライナのクレバ外相も「プーチン(ロシア)大統領の演説よりもはるかに重要だ」と期待感を示した。
 安保会議ではウクライナの反転攻勢を後押しするため、戦闘機供与を求める声が強まった。ロイター通信によると、ポーランドのモラウィエツキ首相は記者団に、保有する旧ソ連製のミグ29戦闘機を「供与する用意がある」と表明。ただ、「米国を中心とする(戦闘機供与の)連合が形成された場合に限る」と条件を付けた。バイデン氏はポーランドのドゥダ大統領らとの会談も予定しており、これが議題となる可能性がある。
 米国は昨年3月、ロシアとの緊張を高めるとしてポーランドの戦闘機供与案に反対した経緯がある。戦闘機の操縦訓練には少なくとも数カ月かかるとされ、ウクライナのパイロットが操縦に慣れたミグの方が適しているとの見方が広がる。
 ただ、ウクライナは性能面で優れた米国製のF16戦闘機を求めている。米国内からは「F16は絶対に必要だ」(野党共和党の重鎮グラム上院議員)との声が上がっており、米国と歩調を合わせるスナク英首相も「長期的な防衛能力のため、ウクライナが(欧米製の)最先端の戦闘機を使えるように訓練することが必要だ」と語った。
 バイデン氏は、ポーランドの後にウクライナを訪れる可能性も取り沙汰される。安全上の懸念から困難との見方が大勢だが、先進7カ国(G7)では日米を除く5カ国の首脳が既に訪問している。

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