物材機構、18日に新技術講演会 オンラインで、発汗検知など12件

東京, 11月17日, /AJMEDIA/

物質・材料研究機構(茨城県つくば市)は18日、最新研究成果の無料講演会をオンラインで開く。人体の発汗を素早く検知するセンサーや軽くて強いマグネシウム合金の腐食を防ぐ被膜、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のリサイクル法など新技術12件を紹介。さまざまな応用や発展が考えられる一方、実用化に向けての課題もあり、企業や大学などの研究者、技術者、学生らの反応に期待している。
 同機構の川喜多仁グループリーダーは、指先のわずかな汗から生じる水蒸気を微小な電極上に凝結させ、できた水滴で電流が変化する様子を瞬時に捉える小型センサーを開発した。
 指先を載せる網と内部の電極とは離れており、電極上に水滴ができてもすぐ乾くため、短時間で繰り返し測定できる。川喜多さんは「発汗のデータを体温や体重の変化、気温、湿度と組み合わせ、熱中症対策などに生かしたい」と話している。
 廣本祥子グループリーダーは、マグネシウム合金を自動車部品や骨折治療に応用するため、水溶液に浸すなどして表面を膜で覆い、腐食を防ぐ方法を開発した。折れた骨を支える材料として使う場合、マグネシウムは体内に吸収される。このため骨の成分である炭酸アパタイトや水酸アパタイトの膜で覆い、新たな骨ができるまで強度を維持するよう工夫した。

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