患者本人のiPS細胞から作製の血小板を投与 安全性を確認 京大

東京, 10月1日, /AJMEDIA/

血液の成分である血小板が少なくなる難病の患者に、患者本人のiPS細胞から作製した血小板を投与する臨床研究を行った結果、拒絶反応や大きな副作用はなく、安全性が確認されたと京都大学の研究グループが発表しました。

これは、京都大学iPS細胞研究所の江藤浩之教授などでつくる研究グループがオンラインで記者会見をして発表しました。

グループは血小板などが少なくなる難病「再生不良性貧血」の患者1人に、iPS細胞から作製した血小板を投与する臨床研究を4年前から進めてきました。

患者は、血小板の型が日本人では極めてまれなタイプで他人から輸血を受けられないということで、拒絶反応を避けるために患者本人のiPS細胞から血小板を作製する方法がとられました。

20ミリリットルから180ミリリットルの量を3回にわたって投与し、1年間、経過を観察したところ、拒絶反応や大きな副作用はなく、安全性が確認されたということです。

研究グループは今後、有効性についても確認を進め、iPS細胞を使った献血に頼らない輸血の実用化につなげていきたいとしています。

江藤教授は、「世界で初めての臨床研究で安全性が確認できたことは大きな成果だ。今後、低いコストでの血小板の提供などに向け、研究を進めたい」と話していました。

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