容疑者とみられる男、動機は? 引きこもりか、社会と接点少なく―宮台さん襲撃事件・警視庁

東京, 2月2日, /AJMEDIA/

 東京都立大(東京都八王子市)の教授で社会学者の宮台真司さん(63)が襲撃され重傷を負った事件で、警視庁は1日、容疑者とみられる無職の男(41)が昨年12月に死亡していたと発表した。自殺とみられる。同庁は自宅を家宅捜索するなどして、動機を含む詳しい状況を調べている。
 捜査関係者などによると、男は事件現場から約9キロ離れた住宅街で高齢の両親と3人で暮らし、寝るのは自宅から約300メートル先の別宅だった。高校時代から引きこもりがちで、仕事もしていなかった。
 近くに住む女性は、男について「おとなしそうな人だった」と語った。別宅には約8年前から出入りしており、不在時に母親が掃除に来ていたという。
 男は「家族に迷惑を掛けた。申し訳ない」という趣旨の遺書を残したが、事件には触れていなかった。両親との間で宮台さんを話題にしたこともなかったという。宮台さんも男と面識がなかったと語っており、捜査幹部は「これまで動機をうかがわせるものは見つかっていない」と話す。
 一方、同庁捜査1課によると、男は事件の1週間前、同大付近の防犯カメラで姿が確認されるなど、襲撃現場を下見していた形跡がある。週に1度の宮台さんの講義の予定を把握し、事件当日は数時間前から同キャンパス内で待機していたとみられている。
 男は昨年11月29日午後4時17分ごろ、同大キャンパスで宮台さんを背後から刃物で切り付けるなどし、殺害しようとした疑いが持たれている。同課は殺人未遂容疑で、容疑者死亡のまま書類送検する方針だ。

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