官公庁など6施設に侵入か 国会や農水省、未遂も―偽議員バッジ事件

東京, 9月24日, /AJMEDIA/

 偽の国会議員バッジを着けた男が議員になりすまして官公庁に侵入した事件で、逮捕された無職藤本叶人容疑者(22)が無断で立ち入ったのは国会議事堂や農林水産省など、国の機関や官公庁の少なくとも6施設に上る疑いがあることが23日、関係者への取材で分かった。
 警視庁捜査1課は、国会議員来訪時の本人確認の甘さに乗じ、国の中枢機関に不法侵入を繰り返していたとみて調べる。
 関係者によると、藤本容疑者は逮捕容疑となった外務省や中央合同庁舎5号館のほか、国会や農水省、経済産業省にも侵入。いずれもスーツの胸に着けた偽の議員バッジを守衛に見せるなどして入館していたとみられる。
 捜査関係者によると、偽の議員バッジはインターネットで購入していた。庁舎内をうろつき、大臣室の近くを訪れることもあったといい、「偉い人になった気分になりたかった」などと話している。
 捜査部門などが入る警視庁丸の内庁舎にも侵入しており、自宅からはいずれも偽の警察手帳や弁護士バッジなどが押収された。
 金融庁などによると、藤本容疑者は8月24日昼ごろ、偽バッジを着けて同庁正面入り口を訪問した。「アポイントを取っていますか」と警備員に聞かれると、「自分で取ります」などと話し、庁舎に入ることなく、電話をするふりをして立ち去ったという。
 藤本容疑者は8月24日に外務省庁舎に侵入したとして建造物侵入容疑で逮捕、起訴された。翌25日にも厚生労働省などが入る中央合同庁舎5号館に侵入したとして同容疑で再逮捕された。

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