宇宙飛行士の募集開始 13年ぶり、月面着陸も―要件緩和、文系に門戸・JAXA

東京, 11月19日, /AJMEDIA/

 末松信介文部科学相は19日の閣議後記者会見で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙飛行士の募集を開始したと発表した。2023年2月ごろに「若干名」を選抜する。日本が参加を表明した国際月探査計画(アルテミス計画)に向けたもので、選ばれた飛行士候補は、日本人初の月面着陸を果たす可能性もある。
 JAXAの宇宙飛行士募集は、08年以来13年ぶり6回目。今後、5年に1度程度の頻度で募集を行う。
 過去の募集では、自然科学系の4年制大学卒業以上の学歴と3年以上の実務経験などが応募要件だったが、JAXAは今回、多様な人材の応募を促すため学歴要件を撤廃。専門分野や職種を問わず、3年以上の実務経験を要件とした。文系にも門戸を開いた形だが、自然科学系の知識や素養は選抜試験で確認する。
 前回158センチ以上だった身長の下限も、149.5センチ以上に緩和。JAXAは、これまで1割程度だった女性応募者を約3割まで増やしたいとしている。
 申し込みは12月20日から来年3月4日まで。書類選抜と来年5月に予定されている英語試験、一般教養試験などの「0次選抜」で約200人に絞り込んだ後、同7月以降、3段階の選抜を実施する。選抜された宇宙飛行士候補者は、23年4月にJAXAへ入り、主に国内で約2年間の基礎訓練を受けた後、25年3月にJAXA宇宙飛行士として認定される。
 前回募集で選抜された油井亀美也さん(51)は「間口を広げたことで、今までなかったような光る才能を持った人に宇宙開発に参入してもらいたい」と話した。

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