夢は「宇宙でスケボー」 12歳小野寺、光る技と度胸

東京, 2月10日, /AJMEDIA/

 スケートボード世界選手権(アラブ首長国連邦・シャルジャ)のストリート男子で、12歳の小野寺吟雲が堂々の3位に入った。優勝には届かなかったものの、帰国後には「決勝で自分の決めたいトリック(技)を決められた。3位になれてうれしい」と素直に喜んだ。
 ここぞの集中力が光った。準決勝を1位通過して迎えた決勝。45秒間の自由演技「ラン」の1本目で転倒するミスがあったが、重圧のかかった2本目は「全部決める」と強い気持ちで臨んだ。
 空中で体を1回転半させる「540」など高難度の技を次々と決めた。5本滑って一発技の出来を競う「ベストトリック」では、レール(手すり)を降りる際に板を回転させる技に挑み、着地を決めると両手でガッツポーズ。身長146センチの小さな体で大技を繰り出し、観衆を沸かせた。
 高い技術と12歳らしからぬ精神力は、周囲の大人も認める。日本代表の早川大輔コーチは「体格は小さいが、持っている技の難易度は非常に高い。成功率は(世界選手権で)どの選手よりも高かった」。宮本美保コーチも「経験を積んで、注目されている。(その中で)成績を出せたのはすごく良かった」と、確かな成長を実感している。
 7歳で本格的に競技を始め、昨年11月の日本選手権は初出場で頂点に立った。インスタグラムのフォロワー数が16万人を超えるなど、知名度と存在感も群を抜いている。
 パリ五輪を来年に控える中で今後の目標を問われると「宇宙に行ってスケボーをやりたい」。無限の可能性を秘める若者は、壮大な夢を持つ。

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