台湾最大の巡視船 引き渡し式典 総統と副総統ともに出席は初

東京, 03月09日 /AJMEDIA/

中国当局の船が台湾周辺の海域で活動を活発化させるなか、台湾で最大の巡視船が9日に沿岸警備を担当する当局に引き渡されました。総統と副総統が記念の式典にそろって出席する初めての対応をとり、中国の圧力に屈しない姿勢を示すねらいもありそうです。

巡視船は、全長126.3メートル、排水量5000トン余りで、台湾の海巡署が保有するものとしては最大です。

多連装ロケット砲を搭載し、甲板はヘリコプターの発着が可能で、有事には軍の指揮下に入って戦闘に参加するということです。

南部の高雄の造船所で開かれた引き渡しの式典には、蔡英文総統と、5月に次の総統に就任する頼清徳副総統が出席しました。

蔡総統は式辞で「第一線で骨身を惜しまず、持ち場をしっかりと守り、沿海の領土を防衛している海巡署の諸君に感謝する」と述べました。

台湾周辺の海域では、金門島の沿岸で2月に起きた中国漁船の転覆事故をきっかけに、中国当局の船が活動を活発化させ、2月27日には、中国海警局の船3隻が台湾本島の東の海上を北上し、東シナ海にある台湾の離島に接近する異例の行動が確認されています。

海巡署には、同じ型の巡視船2隻がすでに配備されていますが、3隻目の9日の式典に総統と副総統がそろって出席する初めての対応をとり、中国の圧力に屈しない姿勢を示すねらいもありそうです。

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