五輪前、抜群の安定感 堀島、節目のW杯10勝目―モーグル

東京, 12月25日, /AJMEDIA/

 フリースタイルスキーのワールドカップ(W杯)で、モーグル男子の堀島行真(トヨタ自動車)が節目の通算10勝に到達した。上村愛子に並び、男女を通じて日本勢最多記録でもある。今季はW杯2勝を含め全5戦で表彰台に立ち、来年2月の北京五輪を前に抜群の安定感を見せている。
 上体のぶれが少ないターンが今季の好調を支える。夏場にフィギュアスケートやスノーボードなど他競技に挑戦した経験が生きた。特に数ミリのエッジで滑るスケートでは、スキーよりも繊細な体重移動の感覚を養った。練習でのコースアウトが少なくなり、「滑ることに関して安定性が増した」と手応えを感じている。
 得意のエアは、成功させたことのある大技よりも回転数を減らした技で構成した。難度を抑えることで完成度を高める狙いが当たり、高得点を連発している。
 17日にフランスのアルプデュエズで行われたW杯第4戦では、ターンとエアでトップの得点をマーク。2位の原大智(日本スキー場開発ク)に約5点差をつけて優勝した。
 W杯10勝は通過点。見据えているのは2018年平昌五輪金メダリスト、ミカエル・キングズベリー(カナダ)の68勝だ。「自分の6倍(以上)も勝っている。尊敬している」。今季はそんな絶対王者を種目別成績で上回り、トップに立つ。
 来年1月にカナダと米国でW杯2試合ずつを戦った後、北京五輪を迎える予定。「スキーに100%集中できる環境をつくり上げていきたい」。日本の第一人者に成長した24歳に慢心はない。

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