ローイング、新時代へ船出 改称後初の全日本選手権開催

東京, 6月21日, /AJMEDIA/

101回目を迎えたローイング(旧ボート競技)の全日本選手権が5月、東京・海の森水上競技場で開催された。国内での競技名がボートから変更された伝統の水上スポーツが、新時代へスタートを切った。
 日本ボート協会は昨年6月、ボートをこぐことを意味するローイング(Rowing)を団体名に採用することを決定。国際競技団体の名称が「ワールドローイング」に変更されたことに伴い、国際基準に沿って改称し、大会名なども変更した。「ボートと言うと、どうしても競艇のイメージがあった」と振り返る日本協会の石丸元国理事長は「『ローイング』を広めていきたい。みんなが意識して使うようにしている」と強調する。
 日本協会などが主体となり、今春には一般社団法人海の森総合型地域スポーツクラブが発足。東京五輪でボートやカヌーの会場となった海の森を、水上競技の普及の舞台とする新たな取り組みも始まった。
 今年の全日本選手権には約480人ものボランティアが運営に協力。東京五輪での経験者とSNSなどで接点を持ち続ける協会の努力も実り、多数の参加が実現した。毎年のように応募する新保晴久さんは「1年前のメンバーが集まれる。やっていて楽しい。(ボランティアを)思う気持ちが協会にある」と感じている。
 東京五輪を一過性の機会に終わらせずに人的なレガシーを生み、イベント会社に頼り切らない大会運営を支えることにつながった形。ボランティアの体制整備に関わる日本協会企画・戦略委員会の佐原英行委員は「ローイングに愛着がある人がいるか、いないかは大きい」と話した。

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