ファイル共有ソフトで注意喚起 意図せず著作権侵害も―国民生活センター

東京, 9月14日, /AJMEDIA/

インターネット上で不特定多数の人とファイルのやりとりができる「ファイル共有ソフト」をめぐり、違法アップロードされたアニメなどをダウンロードし、著作権侵害となるトラブルが相次いでいる。違法の認識がないまま利用しているケースも目立ち、国民生活センターが注意を呼び掛けている。
 全国の消費生活センターには、ファイル共有ソフトに関する相談が昨年4月から今年8月までに計95件寄せられた。著作権侵害に基づく損害賠償請求のため、発信者情報の開示を求められているといった内容が多いという。
 ファイル共有ソフトは写真や映像などを不特定多数と共有できる一方、他人の著作物を無許可で公開する例が後を絶たない。過去にはソフトを利用した違法アップロードをめぐり逮捕者も出た。
 ファイルをダウンロードすると、他の利用者がそのファイルに自動的にアクセスできるようになるソフトもある。このため、ダウンロードしただけのつもりが、アップロードも同時にしたとみなされる事例も出ている。
 東海地方の60代女性宅には「著作権侵害に基づく損害賠償請求のため、出版社が発信者の情報開示を求めている」との書面がプロバイダー事業者から届いた。女性の子どもがファイル共有ソフトを通じ、違法と知らずに漫画をダウンロードしていたという。
 国民生活センターの担当者は「映像などを著作権者に無断でアップロードやダウンロードする行為は、著作権侵害に当たる恐れがある」と指摘。ファイル共有ソフトの利用についても「仕組みやリスクをよく理解してほしい」と話している。

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