オスのマウス 子育てにホルモン「オキシトシン」が重要な役割

東京, 4月25日, /AJMEDIA

オスのマウスは、子どもが生まれると子育てを始めますが、この際に、脳の中で分泌される「オキシトシン」と呼ばれるホルモンが重要な役割を果たしていることが理化学研究所などの研究で分かりました。

この研究は、理化学研究所生命機能科学研究センターの宮道和成チームリーダーなどのグループが海外の科学雑誌で発表しました。

グループでは、交尾を経験していないオスのマウスは幼いマウスに対して攻撃的な行動をとる一方で、子どもが生まれて父親になると子どもを巣に連れ戻したり、温めたりする子育て行動を始めることに注目し、この際の脳の働きを詳しく調べました。

その結果、父親になったマウスでは脳の神経回路の一部が変化し「オキシトシン」と呼ばれるホルモンが多く分泌されるようになることをつきとめたということです。

さらに父親のマウスで「オキシトシン」の分泌を人工的に抑えたところ子育てをせずに子どもを無視することが多くなり、逆に交尾の経験がないオスのマウスで「オキシトシン」を分泌させると子育て行動をとることも確認されたということです。

宮道チームリーダーは「オキシトシンがオスのマウスの子育て行動に必要不可欠であることがさまざまな角度から検証できた。ヒトでも同じような仕組みが関連している可能性があると考えている」と話していました。

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