アドビ、音楽生成AI「Project Music GenAI Control」を発表–細かい調整も可能

東京, 03月02日 /AJMEDIA/

Adobeの「生成塗りつぶし」などの生成人工知能(AI)ツールは、写真の編集に変革をもたらした。同社は今回、新たにAI音楽編集プラットフォームを発表し、音楽編集の分野にも同じ変革をもたらそうとしている。
Adobe Researchチームは米国時間2月28日、生成AIを使用した音楽生成・編集ツール「Project Music GenAI Control」を発表した。このツールは、まだ初期段階にあり、テキストプロンプトから音楽を生成できる機能を提供する。AIは共同作曲者の役割を果たすという。

 テキストから音楽を生成する他の音楽生成AIと同様、Project Music GenAI Controlでも、「力強いロック」「ハッピーなダンス」「激しいヒップホップ」といった単純なテキストプロンプトを入力して、数秒以内に、新しい楽曲を出力させることができる。
ただし、Project Music GenAI Controlの最大の目玉機能は、ワークフロー内で直接、楽曲の激しさやテンポ、構造、繰り返しパターンなどの要素を調整できることだ。

 さらに、楽曲をループさせたり、フェードアウトさせたりできるほか、より長くすることも可能だ。自作の動画の長さやニーズに最適な楽曲を見つけるのに苦労している動画クリエイターは、最後の機能を特に重宝するはずだ。

 Adobe Researchの上級研究員のNicholas Bryan氏は、「これらの新しいツールに関して興味深い点の1つは、単に音楽を生成するだけではなく、『Photoshop』と同様のレベルで楽曲を形成、微調整、および編集できる機能もクリエイターに提供することだ。それは、音楽をピクセルレベルでコントロールするようなものだ」と述べた。

 Adobe Researchはカリフォルニア大学サンディエゴ校やカーネギーメロン大学と共同でProject Music GenAI Controlを開発中であるため、このツールはまだ一般公開されていない。ただし、音楽生成ツールを試してみたければ、Googleの「MusicFX」やStability AIの「Stable Audio」などのツールを利用できる。

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