りんご食べ女児死亡 検証委員会が再発防止の報告書提出

東京, 03月23日 /AJMEDIA/

去年、鹿児島県姶良市の保育園で、生後6か月の女の子がすりおろしたりんごを食べた後に死亡した事故で、市の検証委員会はりんごが窒息の原因となった可能性が高いとしたうえで、再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめ22日、市長に提出しました。

姶良市の「興教寺保育園」では、去年4月、生後6か月だった女の子がおやつとして出されたすりおろしたりんごを食べたあと窒息状態になって意識不明の重体となり、40日後に亡くなりました。

事故を受けて医師や保育関係者など外部の有識者でつくる市の検証委員会が、当時の対応に問題がなかったか保育園の関係者に聞き取り調査などを行い、22日、報告書を湯元敏浩市長に提出しました。

報告書では「女の子が容体急変にいたる直前に摂取したりんごが窒息の原因となった可能性が高い」と指摘し
▽りんごの調理や提供の仕方
▽保育園の職員間の情報共有
に課題があったとしています。

そのうえで、再発防止に向けて
▽りんごなど固さや切り方によっては詰まりやすい果物は離乳食が終わる時期までは、加熱し柔らかくしたうえで提供するとした、国のガイドラインを保育現場で順守すること
▽保護者との連携を強化し情報を共有すること
▽事故の発生を想定した保育士などへの研修や訓練を行うこと
などを提言しています。

記者会見した湯元市長は「二度とこのような悲しい事故が起きないよう再発防止に努め、これまで以上に安心して子どもを預けてもらえるような環境づくりをしていきたい」と述べました。

遺族「二度と同じような事故が起こらないで」
今回の報告書について女の子の遺族は「報告書を本日受け取りましたが、娘はこの世にはもういません。再発防止のためのさまざまな提言をいただきましたが、事故が起こる前からこのような提言を実行していれば、娘は命を落とすことはなかったのではないかと思わざるをえません。今後は提言をいかして、二度と同じような事故が起こらないでほしいです」とコメントしています。

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